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受験当日の朝
都立入試に向かう娘を車で最寄りの駅まで車で送った。
助手席で見ているカードは、昨年の夏に一緒に本屋で選んだ日本史参考書の一問一答付録だった。
買ってすぐにいらないからと切り抜きもせず捨てようとしていたので
試験の直前とかに手に取ると良いよと言いながら、代わりに作ってタンスにしまって置いた。
それを1ヶ月前から手に取っているのは知っていた。
当日の朝に手に取ってくれたのは嬉しかった。
「アドバイスとは、数年後にわかる事を言うべき」という多分落合監督の言葉を思い出した。

そして、受験当日まで1年くらいだろうか、受験生を中心にピリピリした空気が張り巡らされていた入江家では、それが日常だった。いつか終わるだろうとはわかっていたので非日常のはずなのだけれど、
見守るだけで自分でチャレンジしていない応援団にとってはこの緊張感の毎日が日常と化していた。



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受験翌日の週末
受験が終わり、友達に渡すためにお菓子を笑顔で何種類ものお菓子を作っていた。
緊張感から解放した表情で。

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緊張感から解き放たれたのは、親や妹も一緒で家族も受験が終わったと感じた。
それは、久しぶりに入江家に日常が戻ったのだと思った。
まだ発表までに時間があるけれど、試験は終わり張り詰めた空気は無くなった。

ここまで書いて、実はこの1年間だって貴重な日常の中に暮らしていたと思い直した。
娘の身体をいたわり足をマッサージしたり車で塾まで送り向かいしたりこんなにも
娘のためにという日常はなかなか無い事だった。
しかも父親を頼ってくれることも嬉しかったのは間違いない。
この1年間は非日常と呼ぶには勿体無い、父親にとって貴重な非日常だった。