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2004年11月

小春日和vol.1

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10月19日、小春日和に生まれた娘。「小春」と名づけた。
小春が生まれてからもうすぐ1ヶ月。
この1ヶ月は長かった。
小春自身も初めてのことばかりだっただろうけど
僕ら夫婦にとっても初めてのことばかり。
おむつひとつ替えられない状況から、
ようやく人並みにおむつ替えが出来たり
ベビーバスも小春が気持ちよく浸かってもらえるまでになった。
おととい、親ばかと言われるだろうなと思いながら、
奥さんに「昨日夢でおとうしゃんって小春が言ったんだ」と言った。
そうしたら以外にも、私も「小春が昨日突然流暢に話し始めた」と先に言われて悔しがっていた。毎日、小春が「うん」とか「だ」ぁとか言うたびに「何?」と聞き返す2人だから、そんな夢を見てしまうんだろう。
そろそろ話すかもねと馬鹿なことを言い合っている。

昨日のお風呂でのこと。
一応、温度を手で測ってから入れるのだけど
熱すぎたらしく、入れたとたんに泣き出した。
ひざの上で小春を抱いて
ぬるくしようと思い、奥さんに少し水を入れてくれるように
頼む。でも、ひねる方向を間違ってしまい、なんと小春の頭にシャワーの水が直撃、びっくりした小春は泣き出すよりも早く
ボクにおしっこをひっかけた。

週刊オレにも産ませろ!最終回

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小春がウチに来てから3週間が過ぎた。
先日、小春宛に初めて小包が届きました。
奥さんが、ちょっと交流のある谷川俊太郎さんからでした。
僕は、まだお会いした事はないけど、
小さい頃は「ことばあそび」などを愛読して
いまだに大切に本棚に飾ってあります。
初めての手紙が谷川さんからだなんて、うらやましいぞ!小春。

というわけで、小春が産まれた時の事をもう少し書きたいと思います。
階段から戻ってくると陣痛は2分半の間隔で進んでました。
でも、なんだか産まれそうな感じはしませんでした。
「満潮を待って、それでも変化がなかったら夜中になるね。」
と助産婦さん
「ホントに産まれてくれるのかなあ?」
と奥さん
これには、一同返す言葉を失いました。
満潮が過ぎ、変化があらわれず。
8時頃に、助産婦さんたちが相談していて
一度助産院でエコーを見たいから行こうと。
奥さんは、動くのもつらいくらい疲労困憊してたのだろう。
「行きたくないよ〜」と
皆に「すぐに帰れるから、すぐに行って帰って来よう」と励まされ
玄関で「行きたくないよ〜」と泣き叫ぶ奥さんを抱きかかえて
車に乗せた。
15分ほどで助産院に着き
エコーを見ると、まだ赤ちゃんが下がって来てないけど
陣痛は強くなっている。
助産婦さんたちも首を傾げて困っていた。
だれかが、「おしっこでた?」と聞くと
トイレに何回か行ったけど出てないと。
一緒にいた助産婦さんは、自己申告を信じてしまっていたと。
ひょんな事から、おしっこが溜まっていて
赤ちゃんが下に降りて来れないと
判明した。
おしっこが出るとさらに陣痛が強くなったけど
赤ちゃんがまだ降りて来ない。
でも陣痛はひどくなる。
「家で寝たい」という奥さんに
「そんなに痛かったら寝れるはず薙いでしょ!」と助産婦さん。
畳の部屋に布団を敷いてもらい
僕と助産婦さん2人でそばにいた。
その頃、奥さんは人間からケモノ化していて、色んな人を叩いたり
僕を殴ったり布団を蹴ったりもう大変だった。
布団の上に座った僕も、疲れがピークに達していて
陣痛の合間の記憶がない。
でも、陣痛になるとその度に無意識でむくっと起きて
四つん這いの奥さんの全体重を両腕で支えた。
助産婦さんが、「人間のままでは産めないの」と言ったことを噛み締めながらがんばった。
僕も、意識があるようでは産まれないのかなあと思った。
陣痛の度に、助産婦さんが両手で骨盤を力の限り挟み押さえた。
後で聞いた事だけど、助産婦さんも万策尽きて、これをやってダメだったら
病院に連れてくしかないと思っていたらしい。
これが、効いて今までとは明らかに叫び声がかわった。 
何か、前向きな感じになった。
奥さんも、産まれそうな予感が芽生えたと言っていた。
僕らはこの骨盤を挟む手を「神の手(マラドーナ)」と呼ばせてもらっている。
それからが早かった。
僕も疲れすぎてあまり記憶がないのだけど、
気がついた時には、「ほら出てくるよ。
おかあさんの方に出しますからね」と言う声が現実か夢かわからないくらいの状態だった。
だから、小春が出て来たときのことは夢のような邪心のない高揚感だけの中で迎えられた。
へその緒が付いたまま
奥さんは小春を抱いて何度もキスをした。
僕はただ見つめるだけで満足だった。
産まれてよかったというよりも、
終わったという気持ちが強かった。
33時間は大変だったけど、
陣痛の度に夫婦の結束は固いものになっていくようにも思えた。
だから、つらかったけど、なんとか乗り切れたんだと思う。
時間が全てではないだろうけど、
僕らの出産があれだけの時間がかかった意味があるんだと思う。

これで、「オレにも産ませろ!」は完結します。

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昨日、会場となる勝沼の原茂園に朝9時半頃に着き
展示作業を始めた。
天気も秋らしい気持ちの日で
作業をしていて気持ちよかった。
今回は夫婦でやるのですげ、
小春が生まれてからまだ3週間しかたっていないので、
奥さんの日記絵巻物も僕が準備した。
自分の作品を飾るのでも、神経をすり減らしてしまうのに。
奥さんとはいえ、他の人の作品展示を全任されるのは緊張した。
自分がこのくらいでいいやと思っても、そこに一番こだわっているなどが
あるし、まあ、なんとか僕のやり方で飲んでくれたのでよかった。
いつも、僕は展示会場に行ってから、その場にあるものをなるべくいかして会場の雰囲気で並べ方を決めるので、レイアウトは臨機応変に変えられるし
展示中も変えるかも知れない。そのくらい会場に身を任せて飾らせてもらっている。
今回は、建物が120年前の日本家屋で、ずっしりとした重厚感を感じる。その板の間で写真を飾らせてもらうのだが、場所は会場の方が指し示してくれているようなくらい、今考えられる中では、完璧な展示が出来た。今の僕のできるたぶん最高の展示が出来たと思います。
10日からの開始が待ち遠しいです。
ハラモの方も親身になって会場を一緒に作ってくださり、
アドバイスをくれたり、宣伝を力を入れてしてくれたり、
初日にはローカルテレビの取材を呼んで下さっているとか。
前々からおつき合いがあったとはいえ発表の場を与えて下さり、
今回の会場設営が上手くいったのは足立さんを始め、ハラモの方々の協力のおかげです。
あとは、本番で沢山の方が来て下さるのを期待するだけです。
土曜日に来て下さる方
会場でお会いできるのを楽しみにしています。

とここまではかっこよく展示を完了したのですが、
なんと、一番大きくプリントした
「ふたり」という写真を家に忘れてしまい
今日送りました。
昨日、一応終わりました。と言ったあとに
「あの、ふたりのところは?」と恐る恐る尋ねられてしまいました。
忘れたので、明日送りますと
とても間の抜けた作者です。
愛着はあるんだけどなあ?
帰ったら布がかぶっていて何も無いように見えたので
まあ、しょうがないかと、
自分が間抜けでもなかったか、
見えなかっただけか、
作品点数多いしな。となぐさめました。

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小春がウチに来てから今日で20日目
ようやく赤ちゃんらしく、泣ける様になって来た。
ちょっと前までは、お客様を装っていたのか
泣き方も、ちょっとおしとやか。
でも、昨日の夜中は人目もはばからず大泣きを続けていた。

小春が産まれたきたときのことをもう少し

階段
さて、陣痛ドライブから帰ってくると
普通の考えではがんばったから一休みと思うのだけど、
助産婦さんはすごかった。
降りた直後に、5階建てのマンションの階段を間隔が2分台になるまで上り下りすると
きっぱり断言。
奥さんは助産婦さんをニラむし、僕に八つ当たりするしで、
普段の奥さんから想像するに、その場から動かずに絶対にやらなかった思う。
でも、やっぱり、小春に出てきたいという合図(陣痛)をされたら、やるしかなかったんだろう。
それでも、怒りながら、5往復はしたんじゃないかと思う。
途中の3往復目あたりのウチのある階で帰ると立ち止まり、
助産婦さんに「家に戻っても産まれないよ!」と言われた意外は本当にがんばったと思う。
やけくそと早く帰りたいという思いで、僕が付いて行くのもやっとのスピードで歩ききった。
もちろん、陣痛が来た時はうずくまって大声挙げていたけど。奥さんとしては近所の人にあんなとこ見られたり、聞かれたりするのは恥ずかしいから早く終わらせたかったと。
でも、冷静な僕の方が恥ずかしかったです。たまに、すれ違うマンションの人の不思議そうな目との挨拶がとても恥ずかしかったです。
その時は、僕も大声を上げる側になりたかった。

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11月の10日から13日まで勝沼の原茂園というワイナリーで企画展をする。
http://www.haramo.com
僕の写真と奥さん(フクダカヨ)のイラストの2人展。
昨日までで、作品が出揃い
値段を決める以外は、日曜の搬入でゆっくりと素敵な日本家屋に飾り付けをするのみ。
大体の展示の感じは、手前の板の間に僕の写真を20点から30点くらいを飾り、真ん中の畳の部屋に奥さんの絵日記を長巻物風に飾る。一つが3m50以上あるものを6個飾る予定。超大作なんじゃないかな?
それから、一番奥の和室に僕の写真と奥さんの相撲柄のアロハシャツの絵を混在して飾る。
展示は展示として、今回はカレンダーをメインにしたいと思っている。3年前から作って知り合いに細々と買ってもらっているものだけど、
時期もいいし今回はちょっとがんばって多めに用意しました。
その分、予約いただいている方の分は展示が終わってからになってしまうけど。
カレンダーの写真を選ぶときに考えているのは、まず驚きのあるような写真は選ばない。むしろ、初めて見たときはしっくりこないけど、一ヵ月後には次の月にめくるのが惜しくなるような愛着がわくような写真を選んでいる。
それから、理想としてはどんな部屋にも合うような、邪魔にならないような写真。
一枚一枚手作りで貼っているのでなかなか枚数が出ないので、大変ですが、楽しい苦しみなのでもう少しがんばろうと思う。
今回は13日しか会場には行けないけれど
どんな人と会えるかとても楽しみです。

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