カテゴリ:
Natunoumu
2007.7


その日は予定してはなかったけど母が鰯を買って来てくれ夕飯を一緒に食べた。
「小春の時も秋刀魚を一緒に食べたら陣痛が始まったし青魚の鰯で生まれるかもね。」
「でもまだまだ陣痛が弱いしもう少しかかるみたいだよ。」と話した。
その時は本気ではなかったけど、まさかまた青魚が陣痛を呼ぶことになるとは。
ご飯が終わり、小春と母を車まで送ってから家に戻ると奥さんがソファで辛そうにしている。
一応時間を計ってみたが、間隔が7分になったり15分になったり確信が持てない。
10分間隔になったら助産院に連絡をする事になっていたが、
一応の報告で電話したらいいかなと軽い気持ちだった。
陣痛の合間に奥さんが電話をすると、
「2人目は一気に始まるし一度診たいからすぐに来なさい」と言われたと言う。
その時点では家に帰ってくるつもりだったので、自宅出産用に揃えたシートなどを物置から出し、
小春の出産時にカメラを持ってなくて悔しい思いをしたので
一応カメラもカバンに入れ、小春に「赤ちゃんがこれから生まれて来るからね」と話し車に向かう。
左腕に小春を抱っこして右の肩にカバンをかけ、右手で陣痛の奥さんを支えながら歩いた。
車に着くと、小春が「お母さんと一緒がいい」と泣いた。
予想はしていた言葉だったけどあせった。
「お母さんは赤ちゃんが生まれそうでお腹痛いから小春ちゃんは前に座って欲しい」
と助手席のチャイルドシートに座らせた。
少し泣いた後、遠くを見つめる小春の横顔が凛としたとてもきれいな表情だった。
助産院に着く頃には心の準備ができたと言わんばかりの頼もしい顔になっていた。
10時少し前にバースあおばに到着。診察室でまず内診をすると、
「これは今日中に生まれるよ!」と柳沢助産士が言う。
奥さんと顔を見合わせ、あと2時間で生まれるってまさかねえとお互い半信半疑だった。
それから3時間後に生まれたのでほぼ言った通りの出産になった。
そして、「これだと家までもたないかもよ。
今さあ入院してる人も出産が近い人もいないから貸切り状態だしここで生んだら?」
と言われ正直僕は小春の時も結局、自宅で産めなかったし、
今回こそはという思いもあってどちらか決めかねていたのだけれど、
奥さんは割とあっさりじゃあそうしますと。
本人は面倒くさかったからと言いそうだけど、
なんかその時は潔いなあと感心した。