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12月28日の朝日新聞の夕刊「世界の中の日本人の顔」という 椎名誠さんの寄稿文を読んだ。
全体を通して共感を受けたのだけれど、特に次の一文にははっとさせられた。

「バリ島で朝方、川に花を流し、大地に頭をつけて祈っている貧しい老婆を、化粧品とアクセサリーの鎧をまとったような太ったアメリカ人の旅行団が不思議な動物に出会ったようにしてぽかんと突っ立って見ていた。文化度の差に貧富は作用しない、というようなことを感じた瞬間だった」

日本では、バリの人のような生活がすたれ、暗黙でこのアメリカ人側の生活が良い生活とされていると思う。
僕にも多少は当てはまる。

ただ、少しだけ文化度の高い人たちに触れる機会があったので、
その文化度をないがしろにはしていないと思う。

イギリスに留学していた時、
お金はないけど、ただただ自分の時間だけがそこにあるという状況がシンプルだけど
とても充実したものだった。ただ、カメラ片手に一日中街を練り歩いたり
包丁がないからたまねぎを皮剥き機でスライスしたり
1日に7通も手紙を書いたり。

イタリアの友人の家に何度か遊びに行っているのだけれど、
友人の親戚が老若男女を問わず、ボードゲームに夢中になっている中に
僕も混ぜてくれた事。大人が子どもに対して手を抜かない。
また、村のクリスマスミサは町中の人が家で家族と食事を済ませて歩いて教会に集まり
立ち見までして、おごそかに神父さんの話に耳を傾ける。
(内容は、今日だけじゃなくて教会は365日開いてますからいつでも来てくださいと批判めいたものだったけど)
そのシンプルな事がとても楽しいし、充実したものだった。

充実感はお金だけでは買えないと思った。

この文化度というのは、お金よりも時間や人を大切にすることで育まれるものだと思う。
今、多少のお金があって時間もあって家族が増えたりしてとても充実した生活が送れている。
来年も淡々といつもどおりに生活を送っていきたいと思う。


雪の大晦日