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展示で来てくれた人から生の感想と言うのは
とても参考になるもの。
こればっかりは。人に見せない事には始まらないわけで、
毎回、展示してよかったと思える所である。
搬出の日に、前から付き合いある陶芸家の植松永次さんが来てくれた。
車で1時間くらいのギャラリーで展示をしていて、帰りに寄ってくれた。
もちろん展示期間は終わっているのだけど、ハラモの方には、大切な人が来るので搬出を2時間くらい遅らせてもらい少しの間、展示をもらっていた。来るまでの間。客を気にしないでも良い。贅沢な展示の空間だなあと思っていた。ただ、1人の来訪者のために開けている。
三重のやまほんという友人がやっているギャラリーを介して
知り合い、家に遊びに行く度に、美味しい御飯をごちそうになり
茶わんや湯飲みは植松さんのを使わせてもらい。
お世話になりっぱなしの素敵な人だ。
展示を見始めて、気付いたのは、作品を見せるのは初めてだった事。
植松さんの帰り際にハラモの方が、弁当が余っているからとわざわざ
居間にお昼を用意して下さった。
他の家で、父子程のふたりが向かい合って食べるのは妙な感じだった。
でも、ハラモの方のおかげで、始めて作り手同士としてじっくりはなしができた。僕は、植松さんのような陶芸をつくる人と接するようになって、
茶わんや湯のみのように、生活の役に立つ仕事が写真でもできないかと思いはじめた。それで、カレンダーもそのひとつだし。
ポートレイト撮影を始めたのも、陶芸家の作る生活雑器の影響は大きいと思う。
自分も使えて、人にも役立つ。そんな仕事。
その話を植松さんにすると、
植松さんは、始め陶板ばかり作っていたけど、自然に茶わんなんかを
作って使うようになっていったという。
でも、陶板は自分にとって必要な物で
精神的なバランスをとっているという。
僕の写真も同じだと思った。
作品は撮り続けるだろうし、
それは仕事とは別の自分のバランスをとる為に撮るもの。
茶わんのような仕事を続けて行きたい。