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ロンドン大学を辞めて日本に帰る前に
友達に誘われていたギリシャ旅行に参加した。
3日間友人と3人でアテネとイドラ島に滞在、
その後、3人とも別々に旅行することになった。
僕は前から憧れを抱いていたミコノス島を目指した。
しかし、発券元の旅行代理店の手違いで僕は違う船に乗せられ、
乗り継ぎ地のイドラ島からミコノス島まで違う船に乗ることにした。
イオス島はとても天気が良く、青い空と海。
エーゲ海のステレオイメージそのままだった。
予定もなく地図もないので気楽にカメラ片手にぶらぶらと歩いてみることにした。
(10kgのバックパックは背負ったままで)
漁港から素海沿いに白い壁に青い屋根のリゾートホテルが並び
20分ほど歩くと急斜面の広大な段々畑が続いていた。
休憩小屋がぽつりぽつりといくつかあり、どの畑も石壁で区切られていた。
3時間くらい歩いただろうか、
フィルムもあまり持ってきていなかったので大事に大事に20枚くらい撮った。
撮った瞬間の感触がよいものが多かったので早く現像に出したかったけど
まだ10枚ほど残っていたのでカメラに入れたままだった。
あと6時間くらいどうしょうかと思いつつ漁港で網の手入れをする漁師を見ながら
ベンチで日本の友達数人に葉書を書いていた。
肩から下げてシャツの下にしまっていた住所録の入ったパスポートケースをしまおうてしたその時、
ジーンズに白いシャツのヒゲの男性が英語で話しかけてきた。
今まで寝るときだって肌身離さずもっていたのに、初めてリュックにしまった。
6時間もの暇を抱えていた僕は、
優しく声をかけてきた人には裏があるという旅の鉄則をいとも簡単に忘れ去ってしまっていた。
「どこから来たの?」   
「ロンドンから来てミコノス島に行く船を待っているところ。」      
「でも、日本人でしょ?」 
「そう」    
「今ホテルを来月オープンさせる準備をしていてパンフレットを英語から日本語に翻訳してくれないかなあ」と言われた。
ロンドンに住んでいた2年間このての誘いは多々あったけど、
そのたびににらみつけて隙を見せないように無視してきた。
なのに帰国直前にわずかな隙をみせてしまったことが最後に大きな痛みとして帰ってきた。
僕は時間を有り余らせている。

< つづく >

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この間、結婚式の写真を撮ったご夫婦は結婚する前
お隣同士だった。
というのも、結婚一年前に新婦の実家の隣りに新郎が引っ越してきて
新婦お父さんが家のバーベキューに垣根越しから新郎を呼んだのが縁で
結婚に至ったという。これはスゴイと思っていた。
今も実家の隣りに新居を構えるわけで、
写真を持って行ったときも庭から両親が入ってきた。

最近、知り合いの両親が、幼稚園からお隣同士で結婚したという。
人生の95%を一緒に(間はあいたらしいが)いるなんかすごいと思う。
上には上がいるもんだ。

でも小さい頃とか、隣同士の実家に帰るとき、どっちに泊まったのかなあ?

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